【高配当ETF】SPYDの株価はどうなっている?メリットや配当利回り 、今後の推移など徹底解説

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SPYDはS&P500高配当指数に連動して運用されるETF(上場投資信託)です。経費率が0.07%と低く、また少額の投資から可能なのでコツコツと長期投資をしたい方におすすめだといえます。

この記事を読めば、SPYDの特徴やメリット、今後の株価の推移などがわかります。基本的なポイントを押さえて、賢く投資をしてみましょう。

SPYDとは

SPYDとは、State Street(ステートストリート)社が運用している「米国高配当ETF(上場投資信託)」のことです。正式には、「SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF」といいます。

SPYDの基本的な概要は、次のとおりです。

SPYDの基本概要

正式名称 SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF
運用会社 State Street社
ベンチマーク S&P500高配当指数
市場 NYSE Arca
経費率 0.07%
直近の分配金利回り(税込) 4.95%
乖離率 0.02%
基準価額 40.99米ドル
純資産額 約77億6,600万米ドル
取り扱っている証券会社 SBI証券、楽天証券など

※分配金利回り・乖離率・基準価額・純資産額は2023年1月6日現在

SPYDはS&P500高配当指数をベンチマークとしています。S&P500とはアメリカを代表する株価指数の1つであり、アメリカの主要企業500社によって構成されているものです。

SPYDはS&P500の採用銘柄のなかから、配当利回りが高い80銘柄の株価を指数化しています。直近の分配金利回りは2023年1月6日現在で4.95%となっており、高い運用実績を誇っているといえるでしょう。

基準価額は40.99米ドルなので、5,000円程度から投資ができます。純資産額は日本円で1兆円程度あり、多くの資金が集まっていることがわかります。

数あるETFのなかでも投資家に人気がある金融商品であり、初めてETF投資を行う方は投資先の1つとして検討してみるとよいでしょう。ただし、構成銘柄別に見たときに金融や不動産などの割合が一定数あるため、景気の影響を受けやすい点に注意が必要です。

相場状況によっては価格が大きく動くこともあるため、投資判断を慎重に行うことも大切だといえます。しかし、一時的な下落局面はコロナショックの折などにありましたが、その後は元の水準まで回復しています。

S&P500を指標としているため、アメリカ経済そのものが上昇しているときは、SPYDも連動して上昇する可能性が高いといえるでしょう。

参照:Bloomberg「SPYD」

SPYDの運営元

参照:businesswire

SPYDを運用しているのは資産運用会社であるState Street社です。ブラックロックやバンガードと並んで、世界的にも有名な1社なので経営基盤は安定しているといえるでしょう。

State Street社はアジア太平洋地域11ヶ国に展開しており、13,000人を超える従業員が資産管理・トレーディング・市場調査・資産運用などを行っています。アメリカでも2番目に歴史を持つ金融機関であり、運用資産は2022年9月30日現在では約3.3兆ドルです。

世界に100以上の拠点を持っており、広範なネットワークを活かして大手機関投資家や各国政府と取引を行っています。資産運用会社として一定の規模があるからこそ、低コストで効率的な運用が可能になっているといえます。

参照:State Street社

SPYDは高配当ETFの1つ

高配当ETTとは、利回りの高い銘柄で構成されたETFを指します。ETFは株価指数などをベンチマークとして連動した動きをめざすよう運用されている金融商品であり、証券取引所を通じて取引できることから上場投資信託とも呼ばれています。

大きな特徴として高配当銘柄を多く含むことから、値上がりによる利益だけでなく、一定の周期で受け取れる分配金からも利益を得ることが可能です。SPYDは高配当ETFの1つですが、他にもHDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)やVYM(バンガード・米国高配当株式 ETF)などがあります。

それぞれの違いを表でまとめると、以下のようになります。

高配当ETFの比較

  SPYD HDV VYM
運用会社 State Street社 Black Rock社 Vanguard社
ベンチマーク S&P500高配当指数 モーニングスター配当フォーカス指数 FTSEハイディビデンド・イールド指数
構成銘柄数 約80銘柄 約75銘柄 約400銘柄
基準価額 40.99米ドル 106.66米ドル 110.76米ドル
分配金利回り 4.95% 4.29% 2.92%
経費率 0.07% 0.08% 0.06%
乖離率 0.02% -0.02% 0.01%

※2023月1月6日現在

上記のように、SPYDは他の2つの高配当ETFと比べても、分配金利回りが高いことがわかります。分配金利回りを重視するなら、SPYDに投資をするほうがよいでしょう。

一方、HDVは財務状況を重視した銘柄を選んでいるので、投資の安全性を高めたい方におすすめです。そして、VYMは約400銘柄で構成されており、経費率が低いので分散投資を考えられている方におすすめだといえます。

一口に高配当ETFといっても、それぞれ特徴は異なるので、自分に合ったものを選んでいくことが大切です。投資スタイルと照らし合わせたうえで、自分に合っている金融商品であるかをチェックしてみましょう。

SPYD銘柄ランキング

SPYDを構成する銘柄は、2023年1月6日現在では以下のとおりです。

SPYDの構成銘柄

銘柄名 組入比率
ギリアド・サイエンシズ 1.79%
カーディナルヘルス 1.70%
プリンシパル・ファイナンシャル・グループ 1.69%
エクソンモービル 1.56%
ビアトリス 1.56%
フィリップ66 1.54%
オムニコム・グループ 1.54%
ヒューレット・パッカード・エンタープライズ 1.53%
バレロ・エナジー 1.51%
シェブロン 1.51%

※2023年1月6日現在

SPYDではS&P500の採用銘柄のうち、高配当銘柄を80種類組み入れており、銘柄の入れ替えは年2回行われています。業種別では2023年1月5日現在、金融・公共事業・不動産・エネルギー・生活必需品の順で構成割合が多くなっているのが特徴です。

金融や不動産は景気の影響を受けやすいセクターであるため、SPYDの基準価格も変動しやすい部分があります。そのため、景気の先行きが不透明なタイミングでは、投資初心者の方にとって投資判断が難しいところもあるでしょう。

一方で、不景気のときであっても高配当銘柄を中心に構成されているETFなので、安定的な分配金利回りを得られるのは大きなメリットです。値上がり益よりも、配当中心の投資を行いたい方の場合は、おすすめの銘柄だといえます。

参照:Bloomberg「SPYD」

SPYDのセクター別構成比率

SPYDはS&P500の高配当銘柄80種類によって構成されていますが、セクター別の構成比率は2023年1月5日現在で次のとおりです。

セクター別の構成比率

セクター 組入比率
金融 21.71%
公共事業 15.10%
不動産 13.14%
エネルギー 10.22%
生活必需品 8.01%
ヘルスケア 7.62%
コミュニケーション・サービス 6.54%
素材 6.13%
一般消費財・サービス 5.67%
情報技術 4.69%
資本財・サービス 1.16%

※2023年1月5日現在

高配当銘柄の構成比率をセクター別に見ると、上記のようになります。景気や業績が悪くなれば、減配などの動きも出てくるため、年に2回は銘柄の入れ替えが行われています。

しかし、過去の構成銘柄と比較をしても、業種においてはそれほど大きな変化はないため、安定的に高配当を得られる銘柄によって構成されているといえるでしょう。

個別銘柄で取引をすれば、減配となるときの影響は大きいですが、ETFとして組まれているのでたとえ1社が減配となっても、全体としては大きな影響を受けないのが特徴です。SPYDを購入するということは、高配当銘柄である80社に投資をする形になるため、リスク分散につながるはずです。

気になる業種の銘柄が組み込まれていれば、個別株として投資を行うよりも効率良く運用が行えるでしょう。

参照:Bloomberg「SPYD」

SPYDの5つのメリット&特徴

SPYDは投資対象として多くの魅力を備えています。おもなメリットや特徴をあげると、次のとおりです。

SPYDの5つのメリット&特徴
・高配当のETF
・少額から始められる
・運用コストが低い
・幅広い銘柄・セクターに分散投資できる
・SPYDは米国ETFで買付&保有率1位

それぞれのメリットや特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。

1.高配当のETF

SPYDの大きな特徴は、分配金利回りの高さがあげられます。他の高配当ETFであるHDVが4.29%、VYMが2.92%であるのに対し、SPYDは4.95%と高い水準です(2023年1月6日現在)。

たとえば、300万円を投資した場合、1年間の分配金はVYMが9万円程度であるのに対して、HDVが約13万円、SPYDが約15万円となります。仮にこの水準で分配金利回りが維持されるとすれば、分配金を再投資することによって、複利効果はより大きなものになります。

複利効果とは、資産の運用によって生じた配当金などの利益を元本とあわせて再び投資することを指します。実質的に元本が増える形となるので、長期投資においては効果的な手法です。

もし、SPYDを300万円分購入し、分配金利回り4.95%の水準で複利運用できたとすれば、10年後の利息は約186万円となり、元本と合計すれば約486万円となります。分配金を受け取りながら再投資を続けていくことによって、長期投資においてSPYDは大きな利益を得られるチャンスがあるでしょう。

ある程度まとまった資金がある場合には、1つの金融商品に資金を集中させるよりも、いくつかに分けて投資をするほうがよいといえます。相場全体の流れを見たうえで、SPYDのほうが有利なパフォーマンスをあげられると判断できれば、投資を行ってみるのも1つの方法です。

SPYDの分配金は年4回

SPYDの分配金は、年に4回(3月・6月・9月・12月)支払われます。分配金利回りの約4%というのは1年間を合計した数値なので、1回あたりに受け取れるのは投資額の1%程度だということを押さえておきましょう。

仮に、300万円を投資しているのなら、それぞれの基準日に3~4万円程度が受け取れる計算です。分配金を再投資の資金として活用していけば、さらに受け取れる分配金は増えていくでしょう。

長期投資の場合は短期での利益獲得を目的としているわけではないので、得られた分配金は再投資に回すほうが、投資効率をより高められます。投資額が多ければ多いほど、複利の効果も得られやすいので、事前にシミュレーションを行っておくと、どれくらいの資金を投資に回すべきかを判断しやすくなるでしょう。

SPYDの過去の分配金利回り

SPYDへの投資を検討する際は、過去の分配金利回りについてもチェックしておきましょう。過去5年間の分配金利回りの推移をまとめると、次のとおりです。

SPYDの5年間の配当利回り

年度 分配金利回り
2017年 4.08%
2018年 4.32%
2019年 5.13%
2020年 4.16%
2021年 4.70%

上記の表からもわかるように、毎年安定して4~5%程度の高い分配金利回りを実現しています。今後も安定的な分配金を受け取れるかは市場環境や企業業績などによりますが、過去の実績を見れば投資先として魅力的だといえるでしょう。

2020年は世界的なコロナショックに見舞われたため、分配金利回りがやや低下していますが、その後は回復をしています。ただし、今後も高い配当を得られるかどうかは企業業績も関係してくるので注意も必要です。企業の業績が悪化すれば、減配や無配といったこともあり得るため、そうした状況になれば高配当ETFに投資をしている意味が薄れてしまうでしょう。

しかし、SPYDでは定期的に構成銘柄の見直しを行っているので、これまでの投資パフォーマンスを維持していくものと見込まれます。

2.少額から始められる

SPYDの基準価額は2023年1月6日現在、40.99米ドルとなっています。為替レートを1ドル130円とすると、SPYDを1口購入するのに必要な資金は約5,300円です。

ETFのなかには数万円ほどの資金が必要な銘柄も多いですが、SPYDなら少ない資金から始められるのでコツコツと投資に取り組んでいきたい方におすすめです。まずは少額から始めて、運用にある程度慣れてきたら少しずつ投資資金を増やしてみるとよいでしょう。

少額の現物取引であればリスクも限定されるため、投資が初めての方でも取り組むことができます。外国株や海外ETFに挑戦してみようと考えるときには、SPYDも候補の1つとして検討してみましょう。

3.運用コストが低い

SPYDはETFのなかでも、経費率(信託報酬)が低めであるのが特徴です。他の高配当ETFと比較をしてみると、次のとおりです。

運用コストの比較

  SPYD HDV VYM
経費率 0.07% 0.08% 0.06%

SPYDの経費率は0.07%と低い水準で設定されており、運用コストがあまりかからないといえるでしょう。仮に100万円を投資しても、発生する運用コストは約700円ということになります

VYMのほうが少しだけ経費率は低いですが、過去の分配金利回りはSPYDのほうが高いので、総合的に考えるとSPYDのほうが投資対象として魅力があります。また、高配当ETF以外と比較をすると、たとえばQQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)では0.2%、TECL(ディレクション・デイリー・テクノロジー・ブル3X)では1.08%となっています。

他のETFと比べて、高配当ETFの経費率が低いのは、運営会社の財務基盤がしっかりしており巨額の運用資産を保有しているからだといえます。世界中に多くの利用者を抱えているからこそ、低コストでの運用が実現できているのです。

高配当ETFどうしを比較するとそれほど差がないように見えても、他のETFと運用コストを比較すると大きな違いがあることがわかるでしょう。経費率が高ければ、それだけ利益が少なくなるので、長期投資を考えるならばできるだけ信託報酬が低いものを選んでみましょう。

参照:Bloomberg「SPYD」

4.幅広い銘柄・セクターに分散投資できる

SPYDの特徴として、構成銘柄のなかに有名IT企業などはあまり入っていない点があげられます。むしろ、あまり有名ではない銘柄によって構成されているのが特徴であり、構成銘柄とセクターをまとめると以下のとおりです。

SPYDの構成銘柄とセクター

銘柄名 セクター
ギリアド・サイエンシズ ヘルスケア
カーディナルヘルス ヘルスケア
プリンシパル・ファイナンシャル・グループ 金融
エクソンモービル エネルギー
ビアトリス ヘルスケア
フィリップ66 生活必需品
オムニコム・グループ 広告
ヒューレット・パッカード・エンタープライズ 通信
バレロ・エナジー エネルギー
シェブロン エネルギー

※2023年1月6日現在

上記のように、構成銘柄の上位ではヘルスケアや金融、エネルギーなどの業種が目立ちます。今後、急成長していく企業というよりは、安定的に収益をあげられる企業へ投資していく姿勢がうかがえます。

ただ、金融などの業種は景気の影響を受けやすく、不景気になると配当金を支払う余裕がなくなる傾向があります。そのため、基準価額にも影響が出て下落につながる可能性もあるでしょう。

SPYDへの投資を行う際は分配金利回りだけでなく、構成銘柄についてもチェックしておく必要があります。高配当ETFはSPYDの他にもいくつかあるので、他のETFと比較をしてみると違いがわかりやすいでしょう。

構成銘柄として組み込まれている企業の株式を個別に購入するよりは、ETFとして投資をしたほうが管理はラクですし、リスクの分散にもつながるでしょう。自分が気になる業種で銘柄が構成されているかどうかもチェックしてみてください。

参照:Bloomberg「SPYD」

5.SPYDは米国ETFで買付&保有率1位

SPYDは米国ETFのなかでも人気のある金融商品です。SBI証券が取りまとめた「米国株式・米国ETF 2021年年間ランキング」によれば、以下のような結果となっています。

人気保有銘柄ランキング

米国株式 米国ETF
1位 アップル(AAPL) SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF(SPYD)
2位 マイクロソフト(MSFT) バンガード S&P 500 ETF(VOO)
3位 コカ・コーラ(KO) バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)
4位 エヌビディア(NVDA) バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
5位 テスラ(TSLA) インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET(QQQ)

定期買付人気銘柄ランキング

米国株式 米国ETF
1位 コカ・コーラ(KO) SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF(SPYD)
2位 AT&T(T) バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
3位 アップル(AAPL) バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)
4位 ジョンソン&ジョンソン(JNJ) バンガード S&P 500 ETF(VOO)
5位 マイクロソフト(MSFT) iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF(HDV)

NISA買付人気ランキング

米国株式 米国ETF
1位 アップル(AAPL) SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF(SPYD)
2位 AT&T(T) バンガード S&P 500 ETF(VOO)
3位 コカ・コーラ(KO) バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)
4位 テスラ(TSLA) バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
5位 マイクロソフト(MSFT) インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET(QQQ)

上記のランキングからもわかるように、SPYDは米国ETFのなかでは1位となっています。また、初めて米国株式や米国ETFに投資する方のなかでも、SPYDを選ぶ方が多い傾向となっています。

その理由としてあげられる点は、初回投資額として1~2万円程度の方が多いためです。1口5,000円程度から始められるSPYDは、外国株や海外ETFとして始めやすい金融商品だといえるでしょう。

そして、すでに投資を始めている方であっても、他の金融商品に分散投資を行うことはリスク管理の面では大切なことです。SPYDは手軽に始めやすい投資対象なので、ポートフォリオを見直す際に投資先の1つの候補として考えてみるとよいでしょう。

参照:SBI証券「米国株式・米国ETF2021年年間ランキング」

SPDYの3つのデメリット&注意点

SPYDは多くのメリットを備えていますが、少なからずデメリットも存在します。おもなデメリットとしてあげられる点は、次のとおりです。

SPDYの3つのデメリット&注意点
・景気の影響を受ける
・2015年に設定されたばかりで情報が少なく初心者にとっては投資判断が難しい
・為替の影響を受ける

各デメリットについて、ポイントを解説します。

1.景気の影響を受ける

景気の影響を受ける
・構成銘柄の影響で景気の影響を受けやすい
・市場環境において高配当を実現している企業を選んでいる
・景気回復によってより高いパフォーマンスが期待できる

SPYDのデメリットとしてあげられる点は、景気の影響を受ける可能性があることです。SPYDには不動産や金融、エネルギーなどの銘柄が多く含まれているため、景気の影響を受けやすい部分があるといえるでしょう。

たとえば、不景気になれば不動産価格が下落することによって収益が減少する場合があります。金融機関も企業が積極的に融資を受けなくなり、収益が悪化するといった流れが見られます。

構成銘柄として組み込まれている企業の業績が悪化することによって、減配や無配となってしまうこともあり、分配金利回りだけでなくSPYDの価格そのものも下落する恐れがあります。

ただし、SPYDでは年2回ほど構成銘柄の組み替えが行われているので、そのときの市場環境において高配当を実現している企業を選定しています。また、不景気の状態がずっと続くものではないため、SPYDの価格が下落したタイミングで購入しておけば、景気が回復した際によりよいパフォーマンスを得られる可能性があります。

景気は一定の周期で循環しているので、長期投資を行う場合は景気・不景気の影響は少なからずあるものです。過去のチャートなどを確認しながら、どのタイミングで投資を行うかを検討してみましょう。

2.2015年に設定されたばかりで情報が少なく初心者にとっては投資判断が難しい

2015年に設定されたばかりで情報が少なく初心者にとっては投資判断が難しい
・運用期間がまだ短い
・分析をするための情報っが不足している
・構成銘柄はアメリカを代表する企業なので安定性は高い

SPYDの運用が開始されたのは2015年10月からなので、運用期間がまだ浅いという点がデメリットとしてあげられます。高配当ETFのなかでもHDVは約10年、VYMは約15年の運用実績があるので、比較的歴史が浅いところがあるのです。

運用期間が短ければ情報が不足していたり、過去のチャート分析を行いづらかったりする部分があるでしょう。他の高配当ETFの運用実績などと比較をしながら、慎重に分析をしていくことが大事です。

ただし、SPYDそのものは新しいものだといっても、構成銘柄として組み込まれている企業はアメリカを代表する企業であるため、投資商品としての安定性は高いといえるでしょう。購入のタイミングでは、どのような銘柄で構成されているかを確認したうえで、投資を行うかどうかを判断してみてください。

3.為替の影響を受ける

為替の影響を受ける
・為替変動のリスクに注意
・何度かに分けて購入するほうがよい
・ドルコスト平均法を活用しよう

SPYDに投資をする際に気をつけておきたいのは、為替変動の影響を受ける点があげられます。過去10年の米ドル円相場を見ても、2012年は76円でしたが、2022年には151円となるなど大きく変動しています。

そのため、アメリカの株式市場の下落に加えて、円高となった場合は株価の損失以上にマイナスとなる恐れがあります。SPYDに投資をするときは基準価格だけでなく、為替レートもチェックして、今後どのような動きになっていくのかを分析しておく必要があります。

ただし、投資初心者が為替を予測するのは難しい部分もあります。一度にまとめてSPYDを購入するのではなく、何回かに分けて購入するなどしてリスクの分散を図りましょう

また、決められたサイクルで一定額を購入していくドルコスト平均法を取り入れれば、長期で見たときには購入単価を抑えられますし、為替によるリスクも軽減できるでしょう。自分に合った投資スタイルで取り組んでみてください。

参照:金融庁「投資の基本」

SPYDの株価チャート

SPYDへの投資を検討する際は、現在の動向だけでなく、過去の推移についても把握しておきましょう。全体的な流れを見ることで、購入に適切なタイミングを見極めたり、今後の相場の見通しを把握したりしやすくなります。

ここでは、SPYDの株価チャートを基に解説します。

SPYDのリアルタイムのチャート

SPYDの基準価額は、2023年1月6日現在で40.99米ドルです。2022年の値動きを1ヶ月単位でまとめると、次のとおりです。

2022年のSPYDの値動き

年月日 基準価額
2022年1月31日 42.84米ドル
2022年2月28日 42.75米ドル
2022年3月31日 43.95米ドル
2022年4月30日 42.70米ドル
2022年5月31日 44.57米ドル
2022年6月30日 39.91米ドル
2022年7月31日 41.41米ドル
2022年8月31日 40.22米ドル
2022年9月30日 35.47米ドル
2022年10月31日 39.03米ドル
2022年11月30日 41.73米ドル
2022年12月31日 39.58米ドル

月末の基準価額で比べてみると、2022年は3月31日に43.95米ドルをつけましたが、9月30日には35.47米ドルとなっています。その後は徐々に持ち直しており、現在は40米ドル前後で推移している状況です。

年間を通じて、10~20%の価格の変動はあるものなので、事前にその点を押さえておけば落ち着いて投資に取り組んでいけるでしょう。SPYDはS&P500をベンチマークとしているため、2022年末にかけてS&P500が回復してきたタイミングでは、SPYDも再び上昇しています。

実際に投資を行うときは、SPYDの基準価格だけでなく、S&P500などの株価指数などもチェックしておくと相場全体の流れをつかみやすくなるでしょう。

参照:Bloomberg「SPYD」

SPYDのこれまでの株価チャート

SPYDは2015年10月にスタートした高配当ETFです。2015年10月23日の基準価格が30.23米ドルで、2023年1月6日が40.99米ドルとなっているので、全体で見れば緩やかな上昇を続けているといえるでしょう。

S&P500やNASDAQ100の伸びと比べると 物足りなさを感じてしまう部分もあるかもしれませんが、SPYDはここ数年で急成長を遂げてきたIT関連の銘柄が組み込まれていないので、運用のパフォーマンスには差が生じています。

SPYDの主要な構成銘柄は、不動産・金融・エネルギー・ヘルスケアなどであり、株価にそれほど大きな動きがなかったことがうかがえます。ただし、SPYD自体がまだ比較的新しいETFであるため、今後の構成銘柄次第では大きく成長する可能性もあります。

また、2020年3月20日にはコロナショックの影響により、基準価格は22.33米ドルまで下げました。しかし、その後は元の水準まで戻ってきており、40米ドル前後の推移となっています。

コロナショックの際に、他のETFと比べて下落率が高かったのは、景気動向に左右されやすい銘柄で構成されていたからだといえるでしょう。不動産や金融は景気の影響を受けやすい部分があるので、一時的な価格の下落につながったといえます。

参照:Bloomberg「SPYD」

SPYDの今後の動きと推移

SPYDの今後の動きや推移として、まず構成銘柄の点から見ていきましょう。SPYDは不動産や金融、エネルギーなどの銘柄によって構成されているので景気の影響を受けやすいといった部分があげられます。

実際にコロナショックの際は大きく下落しましたが、その後はS&P500が回復するのに合わせて元の水準まで戻ってきました。SPYDがベンチマークとするS&P500は、短期的には下落することがありますが、長期的には上昇することが過去のチャートからわかります。

そのため、S&P500の上昇に合わせてSPYDも今後上昇していくという見方が強いでしょう。また、2023年1月6日現在の配当利回りは4.95%となっており、過去の推移を見ても4~5%台で推移しています。

高配当を目的とするならおすすめの銘柄であることには変わりがなく、市場の動向に注意しながら投資をしていきましょう。そして、今後のリスク要因としてあげられる点が、テンパーリング(資産購入の縮小)と利上げです。

テンパーリングや利上げは、基本的に株価を押し下げる要因となるため、一時的に株価が下落する可能性があります。しかし、長期的には上昇する見方が多いので、下落したタイミングで購入すれば、相場が回復したときに大きなパフォーマンスを出せることが期待できます。

ただし、アメリカだけでなく世界経済の先行きが不透明なタイミングでは、リスク管理をしっかりと行っていくことが大切です。どの程度のリスクまでなら許容できるかを考えて、投資資金や投資のタイミングを精査してみましょう。

参照:Bloomberg「SPYD」

SPYDに投資する方法

SPYDに投資をするには、おもに現物取引とCFD取引の2つの方法があげられます。それぞれの投資方法について、ポイントを解説します。

現物取引での投資

現物取引の投資
・自己資金のみで投資を行うシンプルな取引
・配当などを受け取れる
・損失の範囲は自己資金だけに留まる

現物取引とは、証券取引所などを通じて株式などを売買する取引を指します。自己資金のみで投資を行い、売却する際は保有している分だけを売るというシンプルな取引です。

現物取引という名称がついているのは、信用取引や先物取引、オプション取引などと区別するためです。現物取引は自己資金の範囲内でしか取引ができないため、現物取引だけで損失が出てしまいそうな相場環境では、他の手法も組み合わせることがあります。

信用取引は現金や株式、債券などを証券会社に預けて、お金を借りる形で元手以上の投資をする手法です。大きな取引ができる反面で、損失は現物取引以上となるのでハイリスク・ハイリターンの手法だといえます。

現物取引のよい点は、配当などを受け取れる点があげられます。SPYDなどのETFは定期的に分配金を出していますが、それらを直接受け取れるのがメリットです。

一方、デメリットとしては、投資なので相場が下落すれば損失が発生する点があげられます。しかし、信用取引などとは異なり、損失の範囲は自己資金だけに留まるため、それ以上の損失を被ることがありません。

リスクがある程度限定されているため、信用取引のように大きく利益をあげることもできませんが、まずは現物取引に慣れてから他の手法を試すほうがよいでしょう。SPYDは1口あたり5,000円程度で購入できるため、リスクを限定しながら投資を行うことが可能です。

CFD取引での投資

CFD取引の投資
・投資効率を高められる
・損切りラインを決めておくことが大事
・上手に使うことでリスクヘッジになる

SPYDはCFD取引でも投資が可能です。CFDとは差金決済取引と呼ばれるもので、取引を始めた時点から終了する時点までに発生した差額分を決済するための取引です。CFD取引においては、取引を行うなかで実際に資産を保有することはなく、あくまで差額分だけの取引となるので投資効率を高められます。

CFD取引のメリットとしては、買い注文だけでなく売り注文からも入れる点があげられるでしょう。そのため、どのような相場環境であっても、利益獲得のチャンスがあるといえます。

CFD取引では、相場が上昇・下落のいずれかの方向に動くと予測をしてから取引を行うことになります。チャートの分析作業などが必要になるため、ある程度相場の動きに慣れてからでないと難しく感じる部分も多いでしょう。

CFD取引の特徴としては、自己資金以上の取引が行える点もあげられます。信用取引と同じようにレバレッジ取引であり、必要な資金は差額分のみなので資金効率を高めることが可能です。

予測どおりに相場が動けば、現物取引よりも大きな利益を得られる一方で、予測が外れてしまうと現物取引以上の損失を抱えてしまう恐れがあるので注意が必要です。そのため、相場が予測よりも逆方向に動いてしまった場合に備えて、どのラインで損切りを行うかをあらかじめ決めておくことが重要だといえます。

また、現物取引を行っている場合も、その損失をヘッジするためにCFD取引を活用する方法もあります。仮に、ポートフォリオとして組み入れている銘柄で今後の下落が予想されるときは、CFD取引によって売りポジションを建てておくことによって、損失分を回避するといった使い方もできます。

CFD取引による売買手数料やスプレッド(買値と売値の差)は、証券会社によって異なるため、手数料の違いなどの視点からもどの証券会社を利用するかを決めましょう。

証券会社の選び方

SPYDの投資を始めるときは、取引を行う証券会社選びが重要になります。ポイントとして、次の4点があげられます。

証券会社の選び方
・手数料で選ぶ
・サービスの豊富さで選ぶ
・他の商品の充実度で選ぶ
・サポート体制で選ぶ

証券会社選びのポイントについて、さらに詳しく解説します。

手数料で選ぶ

利用する証券会社を選ぶ際は、手数料は1つの判断材料となるでしょう。特に海外ETFに投資するときは取引手数料だけでなく、為替手数料なども気にしておく必要があります。

ETFそのものでは利益が出ていたとしても、為替手数料などが高ければ、その分だけ利益を圧迫してしまうからです。証券会社によって取引手数料を無料にしているところから、取引額に応じて設定している会社までさまざまなので、候補となる会社を比較してみることが大切です。

また、取引に直接かかわる部分の手数料だけでなく、入出金手数料などにも目を向けておきましょう。取引回数が多い方であれば、わずかな手数料の差であっても、長い期間で見れば大きな負担となることがあります。興味がある方は編集部が執筆した証券会社 手数料の記事もご確認ください。

実際に取引を始める前に、取引コストがどれくらいかかるのかをシミュレーションしておくと安心です。

サービスの豊富さで選ぶ

参照:楽天証券

それぞれの証券会社は、利用者の獲得のために独自のサービスを展開しています。たとえば、各社では新規口座開設で現金をプレゼントしていたり、取引手数料を一定期間キャッシュバックしていたりします

投資を始めるタイミングによっては、お得なキャンペーンを受けられる可能性があるので、こまめに各社のキャンペーンをチェックしてみるとよいでしょう。また、楽天証券ではポイントプログラムサービスを行っており、株式取引手数料・投信保有残高・投信積立の楽天カード決済額によって、楽天ポイントを貯めることができます。

貯めた楽天ポイントは投資資金として利用できるほか、普段の買い物などにも利用できるのでお得です。そして、マネックス証券なら、デビュー応援プログラムとして取引手数料や為替手数料が無料となるキャンペーンも実施しています。

取引コストを少しでも抑えたい方は、証券会社ごとのサービス内容をしっかり比較しておきましょう。特にネット証券などの場合は、独自のサービスを展開していることが多いので、公式サイトなどから詳しくチェックしてみてください。

他の商品の充実度で選ぶ

SPYDは投資対象としてとても魅力的な金融商品ですが、投資を成功に導くためには他の金融商品についても理解を深めておくことが大切です。ETF以外にも、日本株・外国株・投資信託・債券・先物オプション・FXなど、さまざまな取引があります。

後から別の商品にも投資をしたいと思っても、利用している証券会社に取り扱いがなければ、投資を行うことができません。取り扱っている別の証券会社の口座を開設すれば取引可能となりますが、証券口座が増えることで管理の手間もかかってしまうでしょう。

メインとして利用する証券会社を選ぶときは、できるだけ多くの金融商品を取り扱っている会社を選んでおくほうが無難です。さまざまな金融商品を取り扱っていれば、相場状況に合わせて、最も効率のよい投資先を選べるでしょう。

1つの投資先だけに資金を集中させてしまえば、相場が急変してしまったときにうまく対応できないことがあります。SPYDは景気に左右されてしまいやすい部分があるため、リスク管理の面から見ても、他の金融商品にも分散投資をしておくほうが安心できるでしょう。

サポート体制で選ぶ

初めて海外ETFに投資をするときは、サポート体制がしっかりしている証券会社を選んでおきましょう。取引ツールの性能などは向上していますが、実際に取引を始めようとするとわからないことが出てくるのもめずらしくありません。

注文方法や取引ツールの使い方など、気軽に問い合わせができる環境が整っていれば、投資初心者の方であっても安心して取引が行えるでしょう。電話やメールだけでなく、チャットツールなどで利用者からの問い合わせに対応している大手の証券会社もあります。

また、多くの利用者が気になるポイントをまとめた「よくある質問(FAQ)」などが公式サイトにあると、ちょっとした疑問を解消しやすいでしょう。そのため、証券会社を選ぶときは手数料やサービス内容などの他に、サポート体制が充実しているかどうかも判断材料の1つとしてとらえてみてください。

SPYDに投資するのにおすすめの証券会社比較5選

SPYDに投資するなら、取引がスムーズに行える証券会社を選ぶことが大切です。おすすめの証券会社をまとめると、次のとおりです。

SBI証券

 

マネックス証券

 

楽天証券

 

IG証券

 

松井証券

 

対応取引 ・米国株
・日本株
・投資信託
・IPO
・NISA、つみたてNISA、iDeCo
・米国株
・日本株
・投資信託
・IPO
・NISA、つみたてNISA、iDeCo
・米国株
・日本株
・投資信託
・IPO
・NISA、つみたてNISA、iDeCo
・米国株
・日本株
・投資信託
・IPO
・NISA、つみたてNISA、iDeCo
・米国株
・日本株
・投資信託
・IPO
・NISA、つみたてNISA、iDeCo
米国株の手数料(税込)

取引手数料(税込):約定手数料の0.495%(0~22米ドル)

為替手数料:買付時・売却時25銭

取引手数料(税込):約定手数料の0.495%(0~22米ドル)

為替手数料:買付時・売却時25銭

取引手数料(税込):約定手数料の0.495%(0~22米ドル)

為替手数料:買付時・売却時25銭

取引手数料(税込):1株あたり2.20セント

取引手数料(税込):約定手数料の0.495%(0~22米ドル)

為替手数料:1米ドルあたり25銭

取引単位 1株 1株 単元株 1株 1株
取引時間(米国株) 日本時間23:30~翌6:00(夏時間22:30~翌5:00) 日本時間23:30~翌6:00(夏時間22:30~翌5:00) 日本時間23:30~翌6:00(夏時間22:30~翌5:00) 日本時間23:30~翌6:00(夏時間22:30~翌5:00) 日本時間23:30~翌6:00(夏時間22:30~翌5:00)
HP

各社の特徴やおすすめポイントなどを紹介します。

SBI証券

SBI証券出典:SBI証券

SBI証券のおすすめポイント
・外国株の種類が豊富で情報量が多い
・海外ETFの取引手数料が安い
・IPOの実績が多い

外国株の種類が豊富で情報量が多い

SBI証券はアメリカをはじめ、中国・韓国・インドネシア・ベトナム・シンガポールなど、9ヶ国の外国株を取り扱っているのが特徴です。特にアメリカ株については4,000銘柄以上を取り扱っており、他社と比較しても銘柄数は充実しているといえます。

SPYDだけでなく、他の金融商品も多く取り扱っているため、分散投資を行いたい方や積極的に投資をしたい方におすすめです。外国株やETFの情報が充実しているので、きちんと投資分析を行いやすい環境が整っています。

SBI証券なら、投資が初めての方でも上級者の方でも、満足できるサービスを得られるでしょう。自分に合った金融商品を見つけやすい証券会社だといえます。

海外ETFの取引手数料が安い

参照:SBI証券

SPYDを取引するなら、SBI証券がおすすめです。なぜなら、海外ETFの取引手数料が安く設定されているからです。

約定代金の0.495%(税込)から取引が行えるので、気軽に利用しやすいといえるでしょう。また、SBI証券ではSPYD以外にも豊富な種類の金融商品が用意されていますが、それらの取引手数料も安いのが特徴です。

日本株の取引手数料はスタンダードプランなら55円(税込)から、アクティブプランなら1日の約定代金が100万円以下であれば取引手数料は無料です。 取引回数が多い方であれば取引コストの負担は大きくなるものですが、SBI証券ならそうしたコストの負担を抑えられるでしょう。

また、一般NISAやジュニアNISAの手数料が無料であるのも特徴です。海外ETF(米国・中国・韓国)の買付手数料が無料となっているため、NISAを利用して資産形成を行いたい方に向いています。

さらに、SBI証券では2022年4月1日から「SBI ETFセレクション」というプログラムを始めています。これは、対象となる全銘柄の買付手数料が無料となるものなので、米国ETFを気軽に始められるきっかけになるでしょう。

参照:SBI ETFセレクション

IPOの実績が多い

SBI証券は、IPO(新規公開株式)の取り扱いにおいても多くの実績があります。IPO銘柄の取扱数は証券業界で1位を誇っており、2022年3月通期においては117銘柄(年間新規上場企業数の約97.5%)を取り扱っています。 IPOは株式公開後の値上がりが期待できるため、人気が出やすい部分がありますが、多くのIPOを扱っているならそれだけ投資のチャンスも多くなるでしょう。

また、NISA口座を使ってIPOの応募ができるので、非課税枠を有効活用しながら投資を行うことが可能です。投資初心者の方であっても、IPO株に挑戦しやすい証券会社なのです。

SBI証券
口座数 801万口座
※2021年12月末時点
取引手数料 【1注文の約定代金】
5万円以下:55円
10万円以下:99円
20万円以下:115円
50万円以下:275円
100万円以下:535円
150万円以下:640円
3,000万円以下:1,013円
3,000万円超:1,070円
【1日の約定代金合計額】
100万円以下:0円
200万円以下:1,238円
300万円以下:1,691円
以降100万円増加毎に+295円
NISA あり
積立NISA あり(179銘柄 ※2022年4月16日時点)
iDeCo あり
IPO実績 122社(2021年)
85社(2020年)
84社(2019年)
ポイント投資 Tポイント
取引ツール HYPER SBI 2
HYPER SBI
スマホアプリ SBI証券 株 アプリ
口座開設日数 最短翌日

SBI証券の公式サイトはこちら

マネックス証券


出典:マネックス証券

マネックス証券のおすすめポイント
・取引手数料が割安なので利用しやすい
・豊富な金融商品を取りそろえている
・投資初心者でも使いやすいコンテンツが用意されている

取引手数料が割安なので利用しやすい

参照:マネックス証券「米国ETF買い放題プログラム」

マネックス証券の米国株の取引手数料は、約定手数料(税込)の0.495%(0~22米ドル)となっており、為替手数料は買付時・売却時25銭です。他社と比較をしても低い水準にあるといえます。

また、日本株の現物取引の手数料が55円(税込)からと安く 、取引コストを抑えながら投資に取り組めます。1株単位からの取引が可能なので、少額投資から始めたい方におすすめです。

さらに、米国ETF買い放題プログラムというサービスも展開しており、米国ETFを購入したときの買付手数料(税抜)を全額キャッシュバックしてくれる仕組みです。SPYDも対象となっているので、積極的に活用してみましょう。

そして、米ドルでの買付時の為替手数料がゼロになるキャンペーンも行っています。ETFだけでなく、株式も対象となっているのでとてもお得に活用できます。

豊富な金融商品を取りそろえている

マネックス証券は米国株や海外ETFに力を入れています。大型株から中小型株まで5,000銘柄以上を取り扱っているので、個別銘柄にも興味がある方にはおすすめの証券会社です。

海外ETFに力を入れているからこそ、投資に必要な情報を集めやすいというメリットもあります。投資初心者から上級者まで満足できるサービスを展開している証券会社です。

投資初心者でも使いやすいコンテンツが用意されている

マネックス証券の取引ツールは、感覚的に操作ができるようにシンプルな設計が施されています。複雑な情報を整理して見ることができるので、投資にかかる手間や時間を減らすことが可能です。

はじめての投資ガイド」や「マネクリ」などの学習コンテンツが用意されており、投資に関する専門知識がなくても、取引を行いながら少しずつ知識を身につけられるでしょう。まずは少額から海外ETFを始めてみたいという方であれば、マネックス証券はおすすめです。

マネックス証券
口座数 218万口座
※2022年3月時点
取引手数料 【1注文の約定代金】
5万円以下:55円
10万円以下:99円
20万円以下:115円
50万円以下:275円
100万円以下:535円
150万円以下:640円
3,000万円以下:1,013円
3,000万円超:1,070円
【1日の約定代金合計額】
100万円以下:550円
100万円超、約定金額300万円ごとに+2,750円
NISA あり
積立NISA あり(152銘柄 ※2022年4月16日時点)
iDeCo あり
IPO実績 72社(2021年)
55社(2020年)
48社(2019年)
ポイント投資 マネックスポイント
取引ツール マネックストレーダー
MonexTraderFX
銘柄スカウターなど
スマホアプリ マネックストレーダー株式スマートフォンなど
口座開設日数 2〜3営業日程度

マネックス証券の公式サイトはこちら

楽天証券

出典:楽天証券

楽天証券のおすすめポイント
・選べる3つのコース
・楽天ポイントの利用範囲が広い
・取引ツールの機能が充実している

選べる3つのコース

参照:楽天証券

楽天証券において、米国株の取引手数料は約定手数料(税込)の0.495%(0~22米ドル)です。また、為替手数料は買付時・売却時25銭となっており、米国株の取引を行う方にとっては有利な条件だといえます。

日本株の取引プランは、「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3種類のコースが設けられています。投資スタイルに合わせてお得なプランを選択できるので、無駄なコストをかけずに済むでしょう。

超割コースは約定代金が5万円までなら取引手数料が55円(税込)、10万円までなら99円(税込)なので、少額の投資から始めたい方に向いています。さらにこのコースでは、手数料1.0%分のポイントキャッシュバックが行われるので、楽天ポイントをどんどん貯められるといったメリットもあります。

また、いちにち定額コースでは、1日の取引額が100万円以内であれば取引手数料が無料になります。多くの銘柄が対象となっているので、幅広い取引をしてみたいという方におすすめです。

さらに、海外ETFの買付手数料が無料となっているので、SPYDに投資する際も大いに活用できるでしょう。

楽天ポイントの利用範囲が広い

楽天証券を利用するメリットとして、楽天ポイントの利用範囲が広いことがあげられます。楽天市場などをよく利用される方であれば、楽天ポイントを貯める機会も多いでしょうが、楽天証券では楽天ポイントをそのまま投資資金として活用できます。

すべての金融商品が対象となっているわけではありませんが、投資信託・日本株(現物取引)・アメリカ株(円貨決済)・バイナリーオプションの取引が可能です。これらの投資に興味がある方であれば、楽天ポイントを有効活用できる機会となるので、積極的に利用してみましょう。

さらに、楽天証券では投資信託をポイントで購入すると、楽天市場でポイントが還元されるサービスも行っています。ポイントを増やしながら、さらに再投資することで投資効率を高められる仕組みが楽天証券では用意されているのです。

少額の資金から投資を始められるので、楽天ポイントもうまく活用しながら自分に合った投資を行ってみましょう。

取引ツールの機能が充実している

楽天証券は投資初心者から上級者まで使いやすい、取引ツールやアプリが用意されています。代表的なものとしては、トレーディングツールの「MARKET SPEED Ⅱ」やスマホ専用アプリである「iSPEED」などがあげられるでしょう。

MARKET SPEED Ⅱはパソコン用のアプリで、複数の機能が備わっているので投資にかける時間を省力化できます。1つの画面で投資に関する必要な情報をすべて閲覧できる個別銘柄機能を使えば、相場の確認から注文までの流れがとてもスムーズです。

また、ヒートマップ機能やマルチチャート機能なども備わっているので、感覚的に相場状況を把握しやすいといえます。取引画面はシンプルな設計となっているため、初めて操作をする方でもすぐに使い方に慣れるはずです。

iSPEEDはスマホ専用のトレーディングツールアプリで、iPhoneとAndroidの両方に対応しています。あらかじめ設定を行っておけば、株価や関連ニュースなどをスマートフォンにすぐ通知してもらえるので、投資の機会を逃すことがありません。

そして、「TODAY」では管理画面を自由にカスタマイズできるため、自分に必要な情報だけをコンパクトに整理できます。15種類のカスタマイズ可能なテクニカルチャートを表示できる機能などが備わっており、細かく分析を行いたい方にとっても便利なツールです。

さらに、楽天証券に口座開設することで、iSPEEDのアプリ上で日経テレコンの情報を無料で閲覧できます。投資に必要な情報を手軽に得ながら取引が行えるので、長く使える証券会社として重宝するはずです。興味がある方は編集部が執筆した楽天証券の記事もご確認ください。

楽天証券
口座数 714万口座
※2021年12月末時点
国内株式
取引手数料
0円(無料)
※適用には手数料コース「ゼロコース」の選択が必要
NISA あり
積立NISA あり(181銘柄 ※2022年4月8日時点)
iDeCo あり
IPO実績 74社(2021年)
38社(2020年)
26社(2019年)
ポイント投資 楽天ポイント
取引ツール マーケットスピード
スマホアプリ iSPEED
口座開設日数 最短翌営業日

楽天証券の公式サイトはこちら

IG証券


出典:IG証券

IG証券のおすすめポイント
・豊富な金融商品を取り扱っている
・さまざまな取引手法がある
・CFD取引がスムーズに行える

豊富な金融商品を取り扱っている

IG証券はアメリカ株をはじめ、豊富な金融商品を取り扱っています。日本株やETF(上場投資信託)、FX・商品取引・CFD取引など、さまざまな取引を試すことが可能です。

12,000銘柄以上の日本株や外国株を取引することができ、1株単位で売買が行えるので、少額の投資から始められます。リスクを分散して、安心して投資を行いたいという方におすすめの証券会社です。

さまざまな取引手法がある

IG証券では現物取引だけでなく、CFD取引やバイナリーオプション取引、ノックアウト・オプション取引などが用意されています。相場状況に応じて、さまざまな取引手法を試せるので、投資にある程度慣れた方であっても満足できるサービスが充実しているといえるでしょう。

さまざまな取引手段を試すことが可能であるため、取引の幅を増やしてみたい投資上級者の方におすすめの証券会社です。自分に合った取引手法を改めて試してみたいという方は、IG証券を活用してみてください。

CFD取引がスムーズに行える

現物取引ではなく、CFD取引でSPYDに投資をしたいと考えている方にはIG証券がおすすめです。SPYDだけでなく、CFD取引に対応している銘柄は16,000銘柄を超えており、株価指数や商品取引、FXなどさまざまなものに対応しています。

SPYD以外にも、他の金融商品でCFD取引をしたいという方にとって、選択肢の幅が広がりやすいでしょう。また、IG証券ではCFD取引に関するサポートが充実しています。

動画コンテンツの配信や個別レッスンなどが行われているので、投資初心者にも安心なサポートが受けられます。自分のペースでコツコツと学びながら、CFD取引を行っていけるのがよい点です。

IG証券
口座数 問い合わせ
通貨ペアの種類 101通貨ペア
最小取引単位 1万通貨
取引手数料 0円
スプレッド
※10,000通貨時
米ドル/円 : 0.2~11.0銭
ユーロ/円 : 0.5~19.0銭
ポンド/円 : 1.0~32.2銭
デモ口座 あり
開催中のキャンペーン・特典
新規口座開設+取引で最大5万円のキャッシュバック(2023年1月11日~2023年2月28日)

IG証券の公式サイトはこちら

松井証券

出典:松井証券

松井証券のおすすめポイント
・ETFの基本から学べるコンテンツが充実
・約定額約定代金50万円以下なら取引手数料がかからない
・25歳以下なら取引手数料が無料になる

ETFの基本から学べるコンテンツが充実

参照:松井証券「ネットストック・ハイスピード」

松井証券はETFへの投資が初めての方でも安心して利用できる仕組みが整っています。ETFの選び方から実際の取引までをわかりやすく解説したページを設けており、銘柄選びの基本的なポイントやチャートの見方、売買のやり方を丁寧に解説しています。

無料で利用できる高機能トレーディングツール「ネットストック・ハイスピード」では、チャートをチェックしながらそのまま注文ができるので便利です。操作をしていて何かわからないことがあれば、AIチャットが24時間問い合わせを受け付けているので、安心して取引を行えるでしょう。

約定代金50万円以下なら取引手数料がかからない

松井証券はネットに特化した証券会社であるため、サービスの運営コストを低く抑えられるので、取引手数料を安く設定しています。株式の現物取引であれば、1日の約定代金が50万円以下であれば取引手数料はかかりません。

投資スタイルにもよりますが、取引回数が多い方であれば、手数料の安さは大きなメリットになるはずです。取り扱っている金融商品の数も多いので、SPYDを含めさまざまな金融商品に関心がある方は松井証券を選んでみると長く利用しやすいでしょう。

25歳以下なら取引手数料が無料になる

現在25歳以下で、投資を始めようとする方なら松井証券を選択してみるのも1つの方法です。松井証券では25歳以下であれば、株取引(現物取引・信用取引)の売買手数料が無料になります。

新規口座を開設したり、SNSでハッシュタグをつけた投稿を行うと特典が得られたりするキャンペーンを行っているのでこまめにチェックしてみるとよいでしょう。また、松井証券では夜間取引が可能となっているので、日中は仕事や家事などで忙しい方にもおすすめです。

デイタイム・セッションでは8:20~15:30、ナイトタイム・セッションは17:30~23:59で現物取引のみ行えます。ライフスタイルに合わせた使い方ができるため、使いやすい証券会社を探している方は松井証券を選んでみましょう。

松井証券
口座数 140万口座
※2022年9月末時点
取引手数料 【1日の約定代金合計額】
50万円以下:0円
100万円以下:1,100円
200万円以下:2,200円
以降100万円増えるごとに+1,100円
NISA あり
積立NISA あり(177銘柄 ※2022年10月28日時点)
iDeCo あり
IPO実績 56社(2021年)
18社(2020年)
21社(2019年)
ポイント投資 松井証券ポイント
取引ツール ネットストック・ハイスピードなど
スマホアプリ 株アプリなど
口座開設日数 最短即日

松井証券の公式サイトはこちら

おすすめの証券会社

SPYDは現物投資もしくはCFD取引で購入できますが、それぞれの取引においておすすめの証券会社があります。また、実際に取引を行ううえでは手数料も気になるポイントだといえるでしょう。

ここでは、SPYDの取引でおすすめな証券会社を現物投資・CFD取引・手数料の視点からそれぞれ紹介します。

現物投資におすすめの証券会社はSBI証券

SPYDの現物取引を考えられている方なら、SBI証券がおすすめです。取引手数料は約定代金の0.495%(税込)であり、1株単位で取引が可能なので、低コストで少額投資から始めたい方に向いているといえるでしょう。

SPYDの他にも多くの金融商品を取り扱っており、分散投資を考える方にとっても利用するメリットは大きいです。手数料が安く、さまざまな投資を行いたい場合はSBI証券を選んでみましょう。

参照:SBI証券

CFD取引におすすめの証券会社はIG証券

IG証券はCFD取引に力を入れており、国内の証券会社ではトップクラスとなる16,000銘柄を取り扱っています。また、SPYDだけでなく、FXや商品取引などさまざまな金融商品を取りそろえているのも特徴です。

CFD取引に関するサポートが充実しており、CFD取引が初めての方でもしっかりと学べる動画コンテンツが用意されています。個別レッスンなども行われているので、必要に応じて活用してみましょう。

参照:IG証券

手数料が一番安い証券会社はSBI証券

SPYDへの投資を考えるときに、気になるのは手数料の部分だといえます。米国ETFを取り扱っているおもな証券会社の取引手数料を比較すると、次のとおりです。

  SBI証券 マネックス証券 楽天証券 IG証券 松井証券
取引手数料 約定代金の0.495%(税込) 約定代金の0.495%(税込) 約定代金の0.495%(税込)※一部銘柄は無料 各種CFD取引は無料

※株式CFDを除く

約定代金の0.495%(税込)
米国ETF取り扱い銘柄数 327銘柄

337銘柄

345銘柄

非公開 209銘柄

上記のように、証券会社によって取引手数料や取り扱い銘柄数に違いがあります。それぞれの会社で特徴はありますが、手数料や使いやすさ、利用者数の多さなどで考えるとSBI証券がおすすめです。

SBI証券は初めて投資を始める方でも使いやすいので、1つ口座を開設しておくと何かと使い勝手のよさを感じられるでしょう。

SPYDに関するよくある質問

SPYDの取引を行うときは、事前に気になる点を解消しておくことが大事です。ここでは、SPYDを取引するうえでよくある質問を紹介します。

SPYDはどのような人にはおすすめしない?

SPYDに投資をしようかどうか迷われている方は、まずは自分に向いている金融商品であるかをチェックしておくことが大切です。投資スタイルによっては、SPYDへの投資そのものが向いていない方もいるでしょう。

SPYDへの投資があまりおすすめできない方としては、次のようなタイプがあげられます。

SPYDへの投資があまりおすすめできない方
・投資の安全性を求める方
・短期的な高いパフォーマンスを期待している方

上記のように、投資の安全性を求める方にはSPYDはあまりおすすめできません。なぜなら、2015年にスタートした比較的新しいETFであるため、必要な情報が不足している点や構成銘柄が景気動向に左右されやすい銘柄である点があげられるからです。

SPYDについて詳しく調べようとしても、日本語のサイトでは得られる情報が少ない部分があるので投資分析を行う際に時間がかかってしまうでしょう。また、構成銘柄が不動産や金融、エネルギーといった業種が多いため、不景気のときは株価が下落する恐れがあります。

そして、SPYDの構成銘柄には急成長を遂げるIT企業の銘柄などは含まれていないため、短期間で高いパフォーマンスを得たい方にはあまり向いていません。SPYDはあくまで長期的にコツコツと投資に取り組んでいきたい方で、得られた分配金を再投資していく方に向いている金融商品だといえます。

SPYDの配当日はいつ?

SPYDは年4回(3月・6月・9月・12月)にわたって分配金を受け取れます。しかし、分配金を受け取るためには、権利落ち日の前日までにSPYDを購入しておく必要があります。

権利落ち日とは、分配金をもらえる権利がなくなる日のことを指すので、配当狙いの投資を行う方の場合は重要なポイントです。たとえば、2022年の権利落ち日は以下のとおりでした。

2022年の権利落ち日
・2022年3月18日(金)
・2022年6月17日(金)
・2022年9月16日(金)
・2022年12月16日(金)

上記の例でいえば、3月18日に分配金を受け取るには、3月17日までにSPYDを購入しておく必要があります。少しでも投資パフォーマンスを高めていくには、権利落ち日を意識しながら、購入のタイミングを見計らっていくことが大切です。

SPYDが上昇する要因は?

SPYDはS&P500採用銘柄のうち、特に配当利回りが高い80銘柄で構成されています。そのため、SPYDが上昇する要因としては、ベンチマークであるS&P500の動向次第だといえるでしょう。

2022年後半からアメリカは過度なインフレを抑えるために、利上げを段階的に実施しています。利上げは物価の安定につながる一方で、景気減速のきっかけになるため、直近での上昇は見込みづらい部分があります。

しかし、利上げのペースがある程度落ち着いてくれば、SPYDの上昇も期待できるでしょう。

SPYDは長期と短期のどちらの投資に向いている?

SPYDは短期投資よりも、長期投資のほうが向いている金融商品です。SPYDをはじめとした高配当ETFは、得られる分配金を再投資することによって投資パフォーマンスを高めていくものなので、短期投資にはあまり向いていません。

2015年10月に運用が始まってから、一時的な下落局面はあっても、全体で見れば上昇を続けているので長く保有するのに向いているといえるでしょう。

税金の計算はどうすればいい?

海外ETFの場合は、為替手数料などの取引コストがかかるため、日本株の投資などと比べて税金面が複雑だと感じられる方もいるでしょう。税金のミスをなくしたいという方は、証券会社に口座を開設する際に特定口座(源泉徴収あり)を選択しておけば、証券会社が本人に代わって計算をして納税してくれます。

取引だけに集中したい、普段はあまり投資に時間が割けないという方は、特定口座の利用を検討してみましょう。

参照:SMBC日興証券「特定口座」

【まとめ】SPYDの株価をチェックして投資しよう

SPYDはS&P500のなかでも、高配当の約80銘柄によって構成されたETFです。他の高配当ETFと比べて分配金利回りが高く、分配金は年4回受け取ることができます

受け取った分配金を再投資すれば、長期投資としてのパフォーマンスが高くなる可能性があるので、コツコツと投資を行いたい方におすすめです。初めて米国株や米国ETFに投資する方の間でもSPYDは人気が高く、今後はS&P500の上昇に伴ってSPYDもよいパフォーマンスをあげていくことが期待されています。

構成銘柄が不動産や金融、エネルギーなどの分野であるため景気動向に影響を受けやすい部分がありますが、年2回銘柄の組み替えが行われるので最適なパフォーマンスをめざしていけます。1口あたり約5,000円から投資ができるため、まずは少額から投資を始めてみたい方にもおすすめの金融商品だといえます。