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カルダノの創始者チャールズ・ホスキンソン氏は、ニュースチャンネルFox Businessのインタビューで、昨今の金融市場について語った。
同氏は、仮想通貨市場が厳しい経済状況下で成長を示す中、米国での銀行の存在感は薄れつつある。今年に入ってからFirst Republic Bankを筆頭に、さまざまな銀行が破綻しており、2008年のリーマンショックのような金融危機を起こす引き金になると警鐘を鳴らす。
仮想通貨市場は安定しています。2022年にはFTX危機があったが、現時点ではほぼほぼ回復してきている。今なら私は銀行員よりも仮想通貨屋になりたいですね。仮想通貨は大丈夫だが、銀行はそうではない。
ホスキンソン氏は、銀行のビジネスモデルは壊れてきていると指摘した。2008年にリーマンブラザーズが破綻した時と同様の金融危機が、今日にでもやってきてもおかしくないと警告する。
2023年に入ってから破綻した銀行の総資産は、リーマンショックの時に破綻した銀行の総資産を大きく上回っている。
2008年には3,730億ドル(約50兆円)の資産を持った銀行が破綻したが、2023年に入って破綻した銀行の資産は、すでに5,400億ドル(約72兆円3,600億円)を超えている。通常、銀行のビジネスモデルはちょっとやそっとで壊れることはない。しかし、今年はシリコンバレー銀行のような大手金融機関が破綻し、政府や他の機関から資金が入ることになった。
これからは「大きすぎて潰せない(Too big to fail)」ことが、より大きな金融機関を生み出すことになる、ということです。私たちはすでに2008年に同様の事例を見ており、再放送が起こることになります。それを誰も見たがらないでしょう。
ホスキンソン氏は、米国は仮想通貨規制においても遅れをとっており、仮想通貨企業を他国に奪われる危険性があるとも主張している。
番組の中では、最近欧州議会が、EU内における仮想通貨運用のルール「 MiCA(Markets in Crypto-Assets Regulation)」を承認したことを指摘した。
4月には欧米ではMiCAが承認されました。仮想通貨はGCC(湾岸協力会議)に加盟するような、競争力のあるエリアで発展してくるでしょう。
これからは、米国内で不確実なことが起こった時だけ海外に目を向けることになります。国家の安全や経済全体にとっては、不利益になるでしょう。
米国の銀行の相次ぐ破綻を受けて、仮想通貨界の著名人が警鐘を鳴らしている。仮想通貨は法定通貨のリスク回避先としての側面がある。多くの人が銀行の破綻が起こった時には、仮想通貨に資金が集まると予想している。
今後も米国の金融市場の動きは、仮想通貨市場にも大きな影響を与えることになるだろう。
執筆者
権田 翔一郎
Webライター