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「VTIの銘柄数は?」
「VTIの買い方が知りたい」
本記事では、VTIの特徴やVTIに投資する方法、メリット、デメリットを解説していきます。
記事をお読みいただくことで、「運用コストが安い」「分散投資ができる」などのメリットが分かり、効率良くお金を稼ぐことができますよ。
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目次
VTIは「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」に連動
- バンガード社が提供するETF
- 配当利回りは1.50%程度で配当は3カ月ごと
- 構成銘柄はすべてのセクターを網羅
バンガード社が提供するETF
VTIはアメリカの資産運用会社であるバンガード社が運用している、米国株式会社に丸ごと投資できるETFです。そもそもETFとは、「Excange Traded Fund」の略称で、日本語では上場投資信託と言います。
ETF自体が数多くの銘柄を含んでおり、1つのETFに投資することで複数の銘柄に投資した場合と同じ効果が得られます。バンガード社はVTIの他に、VOOやVYMなどのETFを展開しています。
バンガード社が運用するETFは、他の資産運用会社が提供するETFに比べて、経費率が低いことが特徴です。経費率とは、VTIのような投資商品の運用に必要な経費のことで、自身が投資している金額に基づいて自動で支払われます。
ETFについてさらに詳しく知りたい方は、編集部が執筆した「ETFとは」の記事もご確認ください。
配当利回りは1.50%程度で配当は3カ月ごと
配当利回りとは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受け取ることができるかを示す数値です。計算式は以下の通りです。
1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100
全体的に国内株式の平均配当利回りは約2%で、高配当利回りの水準は4%です。一方VTIの配当利回りは1.50%程度で、あまり配当重視ではないことが分かります。
またVTIは3月末、6月末、9月末、12月末の年に4回自動で指定口座へ振り込まれる仕組みになっています。
構成銘柄はすべてのセクターを網羅
米国は11の業種(セクター)に分けられていて、VTIが投資しているセクターの割合は以下のようになっています。
このようにVTIは11の全てのセクターに投資していますが、その割合は偏っています。続いてVTIの構成銘柄上位10社は以下の通りです。
上位10銘柄は全体の17.25%を占めており、GAFAMを中心とした米国の大手企業が名を連ねています。VTIは米国株式市場の大型株から小型株まで約4,000銘柄をカバーしているETFです。
VTIの株価チャートは右肩上がりに成長を続けていた
VTIの過去20年間の株価推移を見ると、右肩上がりで成長してきたことが分かります。
ITバブルの崩壊やリーマンショック、コロナウイルスなどの影響を受けて大きな下落が発生した後も、すぐに回復して上昇傾向に戻っています。
ここで、VTIに2002年から100ドルを投資した場合のリターンを計算してみます。分配金を再投資する設定で考えると、2022年10月末では538ドルに増えていて、年平均リターンは8.41%になります。
長期保有すれば、約20年間で元の金額から5倍に増やすことも期待できるのです。
VTIの今後について予想!米国利上げと密接な関係がある
新型コロナウイルスが感染拡大し、米国では歴史的な金融緩和によってインフレが進行しました。またインフレに伴い、FOMC(連邦公開市場委員会)で利上げが決定されました。
この急激な金利上昇の影響で、2022年初め以降米国市場で株価の下落が続いています。2022年9月末時点のCPI(消費者物価指数)は予想を上回って、インフレは40年ぶりの高水準を記録しました。
金利上昇は2022年末まで続くと予測されています。現在日本では円安が進行しているので、米国株が割高になっています。しかし長期保有を前提として考えれば、今が買い時の可能性もあります。
優れた利回りの楽天VTIに興味がある方は、編集部が執筆した楽天VTIを徹底解説!の記事もご確認ください。
VTIに投資する主なメリット4選
- 分散投資が可能になる
- 運用コストが安い
- 長期的な成長に期待できる
- 米国市場全体に投資が可能
分散投資が可能になる
VTIの1つに投資することで、約4,000銘柄以上に投資できます。このように分散投資を行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
1つの金融商品に多くの資金を投入すると、その商品が大きく値下がりした時に、自分の資産も大きく値下がりしてしまうからです。
しかし分散投資を行うためには、様々な企業を逐一調べる必要があり、とても時間がかかってしまいます。一方VTIは米国株式市場の銘柄をほぼ100%カバーしており、その業種も様々です。
業種が異なれば、株価が上昇・下落する時期も異なるので、比較的値動きが落ち着きます。このようにVTIは、手軽に分散投資ができるのです。
運用コストが安い
VTIの経費率は年率0.03%です。一方、投資信託の平均的な経費率は年率0.80%となっています。
したがってVTIの数値は業界最安水準となっていることが分かります。例えば100万円分の投資をするとします。
すると1年間でかかる経費はたったの約300円です。このようにVTIは余分なコストを抑えることができ、効率良く資産を増やすことができるのです。
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長期的な成長に期待できる
米国株式市場は今後も成長が続くと見込まれています。米国の人口は2100年まで増加し続けると予想されており、人口の増加は労働力や消費を生み出します。
すると市場の成長に繋がり、株価の上昇が期待できます。また米国では様々な商品やサービスが次々に生み出されています。
米国は規制の壁が低く、企業が自由に経営することができるからです。実際、VTIに含まれている銘柄の過去5年間の利益成長率は20.6%であり、今後も長期的な成長が期待できます。
米国市場全体に投資が可能
米国市場の時価総額は全世界の約60%を占めています。VTIがベンチマークとする「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は、約4,000銘柄以上の米国株式を組み入れています。
他のベンチマークでは、最高で「S&P500」が500銘柄なので、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」はトップクラスの組入数であると分かります。
またVTIは大型株だけではなく中小型株を含め、米国の株式市場のほぼ全銘柄を網羅しています。中小型株は今後成長してくる可能性もあります。
このようにVTIを購入することで、米国市場全体に投資することが可能なので、より利益を得やすくなっています。
VTIに投資する主なデメリット4選
- 少額の投資はできない
- 為替手数料がかかる
- 分配金の再投資に手間がかかる
- 二重課税対策のために確定申告が必要
少額の投資はできない
米国の個別株やETFは1株から購入することができます。しかしVTIを1株購入するにあたっての最低資金金額は、日本円で約3万円です。
1株単位で購入できるのは魅力ですが、投資初心者や学生の方にとっては約3万円という金額は少し大きい金額に感じるでしょう。それでもVTIを購入して長期投資したいという方は、VTIを組み入れた投資信託を利用することがおすすめです。
人気な投資信託としては、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)とSBI VTI(SBI・V・全米株式インデックスファンド)の2つがあります。
このような投資信託であれば100円から投資ができ、配当金を受け取らずにそのまま再投資することもできます。しかし手数料はETFよりも高くなってしまいます。
為替手数料がかかる
VTIは米国株ETFであるため、米ドルで購入しなければいけません。証券口座に日本円相当額を入れておき、購入する際に決済方法を「円貨決済」にします。
すると自動で米ドルに両替されてからETFが購入されます。しかしその際に、為替手数料がかかってしまいます。
為替レートが変化すると、利益が出る場合もある一方で、損失が出る可能性もあります。為替手数料はどうしてもかかってしまう手数料ですが、利用する証券会社によって手数料を安く抑えることもできます。
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分配金の再投資に手間がかかる
VTIでは年に4回配当金が支払われます。長期投資を行う際、分配金を再投資して元本に組み入れ、複利効果を狙うのが良い方法です。
しかし国内の証券会社には、米国ETFの分配金を自動で再投資できるところはありません。したがって分配金を再投資するには、受け取った分配金を使って自分で購入しなければいけません。
また1回に受け取る分配金がVTIの1口に満たなければ、分配金をそのまま再投資することはできません。このようにVTIは分配金の再投資に手間がかかってしまいます。
二重課税対策のために確定申告が必要
VTIの分配金は米国と日本でそれぞれ課税されるので、「二重課税」になります。この解消方法として「外国税額控除」がありますが、控除を受けるにあたって自分で確定申告をする必要があります。
外国為替控除とは、確定申告をすることで、二重課税された税金を所得税から控除できる制度のことです。確定申告を行うことで、米国で源泉徴収された税額相当分が控除されます。
確定申告の手続きは簡単ですが、手間がかかってしまいます。そこでVTIの保有額が少ない場合は、外国税額控除をしても控除される税金が少ないので、あえて確定申告をしないという選択もあります。
VTIの投資方法は主に2種類
- 現物取引は通常の個別株を取引するのと同様に進められる
- CFD取引で損益のみを受け渡すことも可能
現物取引は通常の個別株を取引するのと同様に進められる
基本的にVTIの取引は現物取引で行われます。現物取引とは、VTIという商品を購入した決済時に現金と現物を交換するという方法で、通常の個別株を取引するのと同じようにVTIを購入できます。
現物取引においては売買手数料(委託手数料)のみがかかります。購入時より株価が値上がりしたタイミングで売却すれば、利益を得ることができます。
手持ちの資金以上の取引や売却ができないので、投資金額以上の損失が発生しない代わりに、得られる利益が限定されます。また現物取引は、株式を購入してから売却する取引のみであるため、株価が下落局面の場合は利益を得ることができません。
CFD取引で損益のみを受け渡すことも可能
またVTIはCFD(差金決済取引)で購入することもできます。CFDとは、現物をやり取りせず、売買の差額のみをやり取りすることです。
インターネットでの取引が中心で、取引所を介さない取引業者との相対取引になります。CFDはレバレッジがかけられるので、保証金を証券会社に預けることで、自分の資金以上の金額で取引することができます。
レバレッジをかけるということは、少ない投資金額によって大きな取引を行うことを言います。しかしレバレッジをかけることによって、その分損失も大きくなる可能性もあるというリスクも理解しておきましょう。
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VTIの投資におすすめな証券会社5選をご紹介
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NISA
あり
積立NISA
あり(152銘柄 ※2022年4月16日時点)
iDeCo
あり
IPO実績
72社(2021年)
55社(2020年)
48社(2019年)
ポイント投資
マネックスポイント
取引ツール
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スマホアプリ
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口座開設日数
2〜3営業日程度
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通貨ペアの種類
101通貨ペア
最小取引単位
1万通貨
取引手数料
0円
スプレッド
※10,000通貨時米ドル/円 : 0.2~11.0銭
ユーロ/円 : 0.5~19.0銭
ポンド/円 : 1.0~32.2銭
デモ口座
あり
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積立NISA
あり(181銘柄 ※2022年4月8日時点)
iDeCo
あり
IPO実績
74社(2021年)
38社(2020年)
26社(2019年)
ポイント投資
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5万円以下:55円
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20万円以下:106円
50万円以下:198円
100万円以下:374円
150万円以下:440円
300万円以下:660円
300万円超:880円
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5社(2021年)
5社(2020年)
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似たETF3つとの違いや特徴を解説
- VOOとの違いはベンチマークと構成銘柄
- QQQとの違いはIT企業や新興企業を中心に投資できること
- 楽天VTIとの違いは最低金額
VOOとの違いはベンチマークと構成銘柄
VTIとVOOは同じバンガード社が運用していますが、VOOのベンチマークは「S&P500」です。投資金額ベースで比較するとほぼVTIと同じで、VOOも米国株式市場に幅広く分散投資をすることができます。
しかし構成銘柄数が異なり、VTIが約4,000銘柄以上である一方で、VOOは約500銘柄とVTIの約8分の1しかありません。またVOOの構成銘柄は大型銘柄が中心となっています。
中小型株はこれから急激に成長する可能性を秘めています。したがって、すでに実績があり、今後も継続的な成長が期待できる大型株を中心に投資したい方はVOOがおすすめです。
QQQとの違いはIT企業や新興企業を中心に投資できること
QQQは米国運用会社インベスコ社が運用しており、ベンチマークは「ナスダック100」です。構成銘柄数は約100銘柄で、情報技術(IT)セクターが約50%を占めています。
ナスダック上場銘柄であれば、米国外の企業も対象であり、基準を満たせば赤字企業でも指数に含まれる可能性があります。新興企業は今後成長する可能性が高い一方で、積極的な投資を行うため赤字になることが少なくありません。
このようにQQQでは、IT企業や新興企業を中心に分散投資をすることができます。
楽天VTIとの違いは最低金額
楽天VTIは国内の投資信託で、マザーファンドを介してVTIに投資する商品です。マザーファンドとは、複数の投資信託(ベビーファンド)の資金をまとめて運用する投資信託のことです。
簡単に言うと、楽天VTIを購入した投資家から集めた資金で運用会社がVTIに投資し、その運用成果が投資家に還元されます。
VTIは1口あたりの価格が高く、円に換算すると約25,000円ですが、楽天VTIは証券会社によっては100円以上1円単位で購入することができます。また円で取引を行うことができるので、外貨決済をする必要がありません。
しかし楽天VTIでは、投資対象であるVTIの運用コストの年率0.03%に加えて、運用会社などへの信託報酬が年率0.132%かかります。
VTIはたくさんのセクターへの投資が可能になるETF
VTIは米国株式市場の約4,000銘柄で構成されているETFであり、その構成銘柄には様々なセクターが含まれています。
為替手数料がかかるなどのデメリットはあるものの、非常に低コストであるため投資初心者の方でも気軽に始められるでしょう。
少額から投資を始めたいという方は、VTIに投資する楽天VTIやSBI VTIもおすすめなので、自分の投資スタイルや目的に合ったものを選びましょう。